第5ブロック「女性意見交換会」
基調講演「災害に強いまちづくりと女性消防職員の道」
第5ブロック|令和7(2025)年11月25日@船堀コミュニティ会館
第5ブロック|令和7(2025)年11月25日@船堀コミュニティ会館
鈴木 陽子(東京都建築士事務所協会墨田支部副支部⾧、株式会社一空建築工房)

森課⾧による基調講演の様子。

参加者記念撮影。
第5ブロック内では2回目となる女性交流会を、名称を「女性意見交換会」として開催した。
今回は、男性が多い消防署職員の中で活躍されている江戸川消防署予防課の森奈美子課⾧に講演を依頼し、地域防災や災害に対する備え、女性の進出や働き方などについての意見交換会という構成とした。
参加者については、ぜひ多くの方に聴いていただきたいと思い、非会員の女性建築士もお誘いした。各支部⾧、副支部⾧、武内敏幸副会⾧、鈴木文雄理事にも参加いただき、男性8名、女性会員およびスタッフ8名、非会員3名、総勢18名の意見交換会となった。
基調講演
講演いただく前に森課⾧の紹介から始まった。東京消防庁に入庁されてから多岐多様なご経験をされており、さすが凛とした佇まいはそこからくるのであろうと感じた。「災害に強いまちづくり」では、火災に関するお話として、近年増加が目立つリチウムイオン電池火災、出火原因第1位の放火などを現場写真とともに、また、初期消火が大事ということから、屋内消火栓利用やスプリンクラー作動の奏効事例、その後、防災への備えや能登地震の大規模火災被害状況を建築物の立地状況や開口部によって明暗分かれたことをお話しいただいた。
中でもリチウムイオン電池の火災例では、モバイルバッテリー以外にも電動工具の充電中に煙と炎が上がった例もあった。これはバッテリーが非純正のものだったそうである。電気火災も増えていることから、小さな焦げ跡でも通報してほしい、原因を調べることで火災予防に繋がると消防署からのお願いもあった。
「女性消防職員の道」では、東京消防庁職員約19,500人のうち、女性職員が1,387人、約7.16%しかいないことや、婦人消防士誕生からの沿革、なかなか女性隊員が増えない原因、現在どのような部署で女性が活躍しているか、少しずつ改善されている制度や職場環境などのお話しをいただいた。
最後の質疑応答の時間では、身近なモバイルバッテリー火災の対処などの質問が多くあがった。
意見交換会
今回は、令和6(2024)年10月に開催された全国大会(新潟大会)女性交流会に倣って行われた。4つのテーブルにそれぞれ4~5名が座り、進行係と書記を決めた。書記は皆の意見を記録し、それをもとに進行係が班の意見を発表するというものである。主にテーマ1を「防災や災害被害を最小限にするための備え」、テーマ2を「女性活躍推進と女性の業界進出」と分けて20分ずつ意見交換をした。【意見交換の内容】
災害に強いまちづくりと防災への備えについて:
・消防設備の重要性がわかった。
・消火器や屋内消火栓など使えるようにしないといけない。
・放火が多いことに驚いた。
・ゴミ置き場や駐輪場など死角を作らないようにする。
・コミュニティがあるまちづくりも対策になる。
・地震時の家具の転倒防止は設計の段階でも重要。
・建物の倒壊で道路を塞ぐことがないよう耐震化が必要。
女性消防職員の道と女性の業界進出:
・予防課で女性と協議したことがないのでこれからも活躍してほしい。
・24時間勤務もあり大変だが体制面で助け合って女性隊員増えてほしい。
・女性でも十分やれる。
・女性の業界進出大歓迎、男女関係ない。
・男性が多い建築業界だが困ったことはあまりない。
・女性だけよりも男性もいた方が安心できる。
・状況によって女性が担当の方が良い場合がある。
※意見交換会の書記シートより抜粋
最後に
基調講演では、ここでは書ききれないほど、とても有益なお話を聴くことができた。施主や知人、友人とのお話の際に伝えていけたらと思う。また、意見交換会もテーマが災害や防災対策ということもあり、性別関係なく活発な意見が交わされたことは大変意味があることであったと思う。その中でそれぞれ経験を話すことで女性の見える化を図ることができるのではないかと考える。
森 奈美子 江戸川消防署予防課長略歴
・東京消防庁入庁(平成13/2001年4月)・上野消防署/警防部総合指令室、防災部防災安全課
・消防学校教官
・江戸川消防署予防課長に着任(令和7/2025年4月)
現在、予防課長として、管内の火災を未然に防ぐため、建物の立入検査や、新築建築物の消防同意等の審査事務、火災原因の調査等業務の統括をされています。
防災部時代には、東日本大震災(平成23/2011年3月)直後の被災地で、調査隊の一員として、被災状況と地域での災害対応状況の調査を実施し、大震災から得られた課題と教訓を活かした東京消防庁の震災施策の推進に貢献されました。
アンケートより
【講演会について】・とてもよかった 16名/・まあまあよかった 2名
【意見交換会の感想】
・とても有意義だった/・楽しかった
・女性側の意見や感想が聞けてよかった
・女性だけでなく男性も交えて話し合えてよかった
【今後も参加したいか】
・ぜひ参加したい 6名/・参加したい 7名
・内容による 5名
【今後取り上げてほしいテーマ】
・女性建築家特集/・見学会/・トイレなど

鈴木 陽子(すずき・ようこ)
東京都建築士事務所協会墨田支部副支部⾧、株式会社一空建築工房
1967年 埼玉県生まれ/住宅メーカー、設計事務所勤務を経て、2007年 一空建築工房一級建築士事務所開設/2016年 株式会社一空建築工房設立
1967年 埼玉県生まれ/住宅メーカー、設計事務所勤務を経て、2007年 一空建築工房一級建築士事務所開設/2016年 株式会社一空建築工房設立
カテゴリー:支部 / ブロック情報







