ハノイの中心地に建つセント・ジョセフ教会は黒ずんだ外観が歴史を物語るネオゴシック様式の教会で、ハノイに暮らす大勢のローマカトリック信者が集まる場であると同時に旅行者に人気の観光名所です。
今の教会のある場所には八〇〇年以上の歴史を持つ古代バオティエン塔が建っていました。それが一四二六年に侵略してきた中国軍(明)により破壊され、その跡地に一八八六年にフランス人によってセント・ジョセフ教会が建てられました。ネオゴシック調の十字架や塔、身廊は、どこから見てもヨーロッパ風で、高さ三一・五メートルの鐘塔がそびえ、全長は六四・五メートルあります。
正面ではなく通用口が入口になっていました。内部は美しいステンドグラスの宗教画が残されていて、側廊や祭壇には伝統的な装飾が施されています。中に入ると、結婚式のリハーサルの最中でした。
根本 利英(ねもと・としえい)
株式会社根本建築設計事務所取締役社長、東京都建築士事務所協会南部支部 副支部長
1947年 福島県生まれ/日本大学付属東北工業高校建築科卒業/1977年 株式会社根本建築設計事務所設立
1947年 福島県生まれ/日本大学付属東北工業高校建築科卒業/1977年 株式会社根本建築設計事務所設立
記事カテゴリー:歴史と文化 / 都市 / まちなみ / 保存
タグ:思い出のスケッチ