今回は、来年度のサービス開始を目指して内容を検討中の、「協力事務所紹介サービス」を紹介します。
　このサービスは、東京都建築士事務所協会（以下、協会）に加盟する建築士事務所同志で、設計業務の一部を協力事務所に委託したい建築士事務所と、同じく受託を希望する建築士事務所をつなぐプラットホームを、マネジメント支援センターホームページ（以下、支援センターHP）に構築しようという構想です。
　協会のHPには、現在でも「協力会社募集の登録・編集」というページがあります（http://www.taaf.or.jp/member/offer3/）。これは、協会に加盟する建築士事務所が、構造・設備・積算などを始めとする専門化された業務を外注協力してもらえる事務所を探すための仲介ページで、6年前から運用しているものですが、このページの存在があまり知られていないこともあり、これまではあまり積極的に利用されていませんでした。
　マネジメント支援センターでは、協会加盟事務所向けの一連のサービスを立ち上げる中で、現在の「協力会社募集の登録・編集」ページの内容を一新して、協力事務所のマッチングをサポートする、より使いやすいシステムとなるように、その詳細を以下のように検討中です。

【検索機能】
　協会会員事務所の登録情報を、検索閲覧出来る機能を設けます。
　協会では現在、会員事務所の情報を迅速に把握し、さまざまなサービスとの連携を図るために、会員データベースの再構築に取り組んでいますが、協力事務所紹介サービスでもこの新しいデータベースを共有して、マッチングを希望する事務所が、より正確で新しい情報を随時入手できるようになります。
　協力事務所紹介サービスを利用する建築士事務所は、お互いの情報交換に必要な事務所の得意分野や実績などの情報を、データベースに登録していただくことになります。
【お知らせ機能】
　協力事務所を募集する情報が、受託を希望する事務所にメールなどで届きます。
　現在の「協力会社募集」システムは、受託希望者自らが協会HPにアクセスしないと「協力会社募集」情報が入手できないという仕組みですが、新しい協力事務所紹介サービスでは、情報をマネジメント支援センターから希望事務所へプッシュ型で配信する機能をつくります。
　新規募集が発生したときに、募集情報が随時送られるとともに、募集継続中の情報も定期的に受託を希望する事務所に届くようになります。 　サービスの利用の流れは、以下のように構想しています。
① サービス利用を希望する事務所（委託、受託とも）は、自社の情報を事前に協会のデータベースに登録します。
② 委託先を募集する事務所は、委託したい業務が具体的に発生した際に、その募集情報を支援センターHP上に登録、公表します。
③ 「②」の募集情報は、受託を希望する事務所へメール等で随時、連絡が届きます。
④ 応募を表明した希望者の情報はマネジメント支援センターから募集者に通知されます。
⑤ 募集者は応募者の得意分野や実績などの情報を検索機能によって入手し、応募者へ個別に連絡をとっていただきます。 　協会で現在検討中の新しい「会員データベース」の運用が、令和3年度に開始予定ですので、こちらと連携して協力事務所紹介サービスを開始すべく、詳細の検討を進めております。 　協力事務所紹介サービスを利用（受託）できる対象事務所は、当面は協会に加盟する会員事務所に限定しますが、将来は以下の団体とも連携して、サービス範囲を拡張する構想を持っています。
○「東京建築設計関連事務所協会協議会（TARC）」
東京都を中心に活動する、「（一社）東京構造設計事務所協会」、「（一社）東京都設備設計事務所協会」、「（一社）日本建築積算事務所協会関東支部」に、当協会を加えた4つの団体が参加して、令和元（2019）年7月に発足。
○他県の建築士事務所協会
東京都近県（神奈川県、埼玉県、千葉県等）の日事連に加盟する単位会を想定。
　以上の各団体との間で、会員情報データベースの相互乗り入れを中心とした、共同での協力事務所紹介サービス運営に向けた協議を、今後順次進めてまいります。
マネジメント支援センターサービスについてのお問い合わせは、jimu101@taaf.or.jpまで。