私の趣味 ⑮
ジャズのバンド活動
河野 晴彦 (東京都建築士事務所協会新宿支部、大成建設株式会社一級建築士事務所)
月に1度のセッションの様子。
バンドメンバーたちと。
昨年10月のお茶の水での屋外ライブ。
 私は昭和50(1975)年に東京工業大学モダンジャズ研究会を卒業して、大成建設に入社しました。卒業証書では、工学部建築学科ということになっています。入社する時に提出する書類に「趣味・特技」という欄があり、迷わず「ジャズのバンド活動(ギター)」と書いたところ、早速、先輩からお誘いがあり、潰れそうな軽音楽のクラブ活動を立て直してくれということで、新入社員にもかかわらず、部長になり、現在まで40数年その活動を続けています。
 さて、現在のクラブ活動ですが、部員は大成建設やその関連会社、また、友達の友達等の関係でどんどん増え、今は20人以上いるのではないでしょうか。長い間活動を続けていると、学生時代バンド活動をやっていた若い人たちが結構うわさを聞きつけて入部してきます。今や、大成建設は「ミュージシャン採用枠」があるらしいという噂がながれるくらい大学のビックバンドでリーダーだったり、バンド活動をやりすぎて留年したという逸材が揃っています。そういったメンバーが毎月第3水曜日の夜7時ごろから、三々五々集まり、わいわいお酒と食事を楽しみながら、ぶっつけ本番でいろんな曲を演奏する会が今の活動の中心です。10月にはお茶の水のイベントに参加して屋外ライブをやったり、12月には建築学会「楽友会」のイベントにも出演しています。
 ジャズは即興演奏が命です。曲のテーマ、たとえば「『枯葉』という曲をやるよ」と言って、誰かがテーマを奏でれば、その後、メンバーが即興でコード進行というルールに従って、自由にアドリブをやって、また、最後のテーマに戻るというのが大体の形です。この「テーマがあって、自由にアドリブする」というところが建築の設計にすごく似ていると思うのです。「課題に対して、どれだけ自由な発想で設計するか」という意味で。あと、たとえば「意匠・構造・設備」というのも、ジャズのピアノトリオの「ピアノ・ベース・ドラムス」に置き換えれば、よい演奏はお互いのインターアクション(相互作用)がよくなければ生まれないわけで、これも設計に通じるなといつも思っています。
 何だか無理やり建築とジャズをくっつけたようなことを書きましたが、これは私の本音です。「ルールはあるけど自由」、「自由にやっていいけど、ルールはあるよ」そんなところが気に入って、ジャズと設計を続けています。
 よろしければ、このバンド活動を覗きにきてみませんか? 場所は下記の通りです。今や、大成建設の人だけではなく、ジャズに限らずあらゆるジャンルの音楽好きの方の集まりになっています。お気軽にどうぞ! 毎月第3水曜日です。
活動場所:Lunar
東京都南青山3-4-2 BASE南青山3F TEL03-6438-9905
http://lunar-aoyama.com/jp/index.html
河野 晴彦(こうの・はるひこ)
東京都建築士事務所協会新宿支部、大成建設株式会社
1952年 東京生まれ/1975年 東京工業大学建築学科卒業後、大成建設株式会社入社/現在、大成建設株式会社専務執行役員設計本部長/新宿支部
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