勝沼ハイキング紀行
港支部|令和3(2021)年12月11日(土)@勝沼
西倉 努(東京都建築士事務所協会港支部)
午前10時、JR中央本線「勝沼ぶどう郷」駅前の快晴の風景。
国宝建造物の大善寺本堂。
大善寺山門。
ワインの試飲を楽しんだ勝沼酒造。
午後5時半、勝沼ぶどう郷駅夜景。
(撮影:港支部参加者)。
 港支部主催のハイキングが、勝沼ぶどう郷周辺で開催された。午前10時にJR中央本線「勝沼ぶどう郷駅」に集合したのは男性ばかりの8名。当日は朝から快晴で、駅前から見た勝沼盆地は、西側にきれいな山並みが走り、その前には野焼きの煙が漂っていた。
大善寺
 まずは大善寺まで、南に2kmほどの行程を歩く。ぶどう農園が続く緩やかな坂を下り、甲州街道に出て少し歩くと、山裾にある大善寺に到着する。大善寺は真言宗智山派の寺院で、本尊の薬師如来は葡萄薬師ともいわれ、開創は養老2(718)年、行基によるとされている。国宝に指定されている本堂(薬師堂)は、弘安9(1286)年の建立で、関東では最も古い建物である。山門は、寛永10(1798)年に土浦藩7代城主の土屋英直により再建されている。帰り道で付属している史跡ワイン民宿でグラスワインをいただいた。
勝沼醸造
 大善寺から県道を西に向かい、2.5kmほどのところに下岩崎地区がある。地区のはずれにある勝沼醸造で各種ワインのテースティング試みた。1枚1,500円で試飲専用プリペイドカードを購入し、ボトル横のカード差し込み口に差し込むと、1回200円から500円程度で各種のワインが試飲できる。ワインラインナップは赤白ロゼが16種ほどあり、1,500円では到底足りなかった。勝沼醸造は、昭和(1937)12年、有賀義隣が製糸業の傍ら近隣農家29名で金山葡萄酒協同醸造組合を設立し、その後、株式会社となって、昭和29(1954)年に現在の社名に変更している。余分な肥料を使わず、まめに手入れをして、甘みの強い、味の濃い、糖度の高いブドウを栽培し、世界が認めるワインに成長させた。
昼食と温泉
 勝沼醸造から1kmほど、勝沼地区のシャトー・メルシャン資料館近くのレストランで、ワインをいただきながら皆で楽しく昼食をとった。昼食後、そこから1.5kmほどの、等々力地区にあるロリアンワイン白百合醸造のワインショップで買い物をし、ハーブ庭園を経由して、3kmほどの行程で勝沼ぶどうの丘へ。「天空の湯」で露天風呂につかりハイキングの疲れを癒した。
帰路0.5km
 勝沼ぶどう郷駅に午後5時半ごろまでに辿り着くために、時間に余裕をもって天空の湯を出発したが、直線距離は0.5km程度の山道の帰路は、曲がりくねりアップダウンが激しく、時には道なき進路を進むなど難航を極めた。出発前にいただいた案内行程図には高低差が記されてていなかった。
 タフなハイキングメニューだったが、参加者皆が無事に「完工」できたことを喜ぶとともに、企画者幹事に感謝を申し上げて結びたい。
西倉 努(にしくら・つとむ)
一般社団法人東京都建築士事務所協会港支部
1948年生まれ/1970年日本大学工学部建築学科卒業/現在、株式会社ユニバァサル設計事務所 代表取締役会長