では見物に行くかと、ひとりでホテルの玄関を出ると、すぐに民族衣装の長衣を着た中年男性が嬉しそうに近寄ってきて、メダルを示し自分は公認ガイドだと。次に午前50ディルハム、午後50ディルハムと言います。公認ガイドは無料と聞いていましたので、あれっと思ったのですが、まあいいやと頼みました。1ディルハムは12円くらいだったでしょうか。後で僕と同年とわかったムッシュ・アメドでした。
旧市街は道は極端に狭く曲がりくねり、坂も多く、車に代わるのが驢馬です。臭いので鼻にミントを突っ込むのがお約束になっている革鞣し場を見たりして、いよいよお決まりのカーペット屋です。
広いスペースに並ぶ数多くのカーペットから、気に入ったのを指したら3,950ドル。そこで僕が1,000ドル、と言ったらすぐに商談成立。しまった、400ドルぐらいに言うんだったと後悔しても後の祭り。この頃は1米ドルが105円でした。1.2×2mで1930年代の物だそうですが、とにかく現在も健在で、わが家で立派にお役に立っています。
杉野 和彦(すぎの・かずひこ)
杉野和彦建築事務所
1944年 東京生まれ/早稲田大学大学院建設工学科修了(吉阪隆正研究室)/1971年 (株)RIA建築綜合研究所(現(株)アール・アイ・エー)入社/1998年 (株)ール・アイ・エー退社、杉野和彦建築事務所設立、現在に至る/2006年 フランス、ル・ピュイからスペイン、サンティアゴ・デ・コンポステラの巡礼道1600キロを歩く
1944年 東京生まれ/早稲田大学大学院建設工学科修了(吉阪隆正研究室)/1971年 (株)RIA建築綜合研究所(現(株)アール・アイ・エー)入社/1998年 (株)ール・アイ・エー退社、杉野和彦建築事務所設立、現在に至る/2006年 フランス、ル・ピュイからスペイン、サンティアゴ・デ・コンポステラの巡礼道1600キロを歩く
カテゴリー:歴史と文化 / 都市 / まちなみ / 保存
タグ:思い出のスケッチ