思い出のスケッチ #341
熱海・COEDA HOUSE
早川 佳孝(東京都建築士事務所協会賛助会員会情報委員、富田商事株式会社 企画・デザイン部 建築意匠参与)
 品川駅から東海道線で熱海へ向かったのは賛助会幹事会の方々とだった。時は2019年9月6日午後。その日は熱海の高層ホテルに宿泊。よく晴れた翌朝は、散策が目的の人たちは数人ごとにタクシーで熱海の南に位置するローズガーデンへと向かった。
 熱海の観光スポット「アカオハーブ&ローズガーデン」は約20万坪あり、四季の花々を楽しむテーマガーデンである。
 園内で最も見晴らしの良い海を望む丘陵地にカフェ「COEDA HOUSE」(コエダハウス)がある。名前の由来は集めるという「CO」と、小さな枝「EDA」が集まって大きな木を表しているという。
コエダハウスの設計概要をウエブからの引用で見てみよう。
 設計は、隈研吾氏によるもので、建物の中心から少し大きめの8センチ角のアラスカヒノキの角材を、寝かせながら積み重ねていき、天井に向かって広がっていくデザインが用いられている。
 角材は、全部で1,500本、49層あり、部材と部材の接合部に拡張樹脂アンカー工法を用いた木積層工法をとっている。
 また、鉄の七倍の引っ張り強度をもつカーボンファイバーロッドによって補強することで、大きな樹木のような形状を成り立たせている。
 コエダハウスのある見晴らしのよい丘にはブランコが設置されていて、漕ぐと海に飛び込む感覚が得られる。
早川 佳孝(はやかわ・よしたか)
東京都建築士事務所協会賛助会員会情報委員、富田商事株式会社企画・デザイン部 建築意匠参与