副会長就任挨拶
令和3・4年度 東京都建築士事務所協会
永池 雅人(東京都建築士事務所協会副会長、品川支部、株式会社梓設計)
臼井 勝之( 東京都建築士事務所協会副会長、渋谷支部、株式会社テラ設計工房)
富樫 亮(東京都建築士事務所協会副会長、千代田支部、株式会社日建設計)
木村 修(東京都建築士事務所協会副会長、台東支部、株式会社パッソン一級建築士事務所)
千鳥 義典(東京都建築士事務所協会副会長、新宿支部、株式会社日本設計)
畠山 卓也(東京都建築士事務所協会副会長、新宿支部、大成建設株式会社)
副会長 永池 雅人
(主査/委員長)倫理委員会、建築賞特別委員会、東京三会建築会議、(委員/担当)総務・財務委員会、関東甲信越ブロック、建築賞選考委員会、安全支援協会、定期講習講師、(オブザーバー)会員委員会
 児玉会長の新たな執行体制の中で、引き続き副会長を務めさせていただくことになりました。今回の新しい人事においては役員の若返りが図られましたが、その一方でベテランの役員の退任に伴う経験値の継承が課題のひとつになると考えています。そういう意味ではわれわれ引き続き役員を務める者や事務局がパイプ役となって、新たに役員になられる皆さんと共に児玉会長を支え、協会を牽引していかなければならないと決意を新たにしています。
 振り返ってみますと、昨年は世界中が新型コロナウィルスを中心に回った1年でした。東京都建築士事務所協会も多くのイベントや研修会などをやむなく中止し、委員会活動などもテレビ会議が中心となりました。こういった状況はコロナが終息したからと言ってすべてが元に戻るわけではなく、ニューノーマルとして受け止め、新たな協会活動のあり方について進化していかなければならないと思います。これからの2年間は正にそういった時期になるかと思います。
 一方、個人的には、立ち上げ当初からかかわっているマネジメント支援センターについて、さらなる充実を図っていきたいと考えています。昨年度1年間で多くの支援を実施に移すことができました。しかしながらコロナの影響等もあり、まだまだ会員の皆さんに十分に活用していただけていないという実情もあります。この1年は会員の皆さんに知っていただき、そして活用していただくための活動に力を入れていきたいと考えています。特に実務に直結した協力事務所紹介サービスについては、早期の実現を目指してまいります。微力ではありますが、会員の皆さんに寄り添っていければと考えています。
副会長 臼井 勝之
(主査/委員長)指導委員会、木造2000年WG、マネジメント支援センター、(委員/担当)総務・財務委員会、関東甲信越ブロック、安全支援協会、(オブザーバー)事業委員会、建築ふれあいフェア
 6月の定時総会で2期目の副会長に就任いたしました。
 昨年の初めからこれまで、新型コロナウィルスの影響で私たちの働き方や生活スタイルは、大きな変革や多様性が求められるようになりました。本会の委員会やセミナーも、多くがWeb中心で開催され、DX時代を身近に感じることになりました。BIMやAI関連のシステム構築にも、会員相互が連携できるよう、協会として積極的に取り組んでいかなければならないと思っています。
 もう一方で政府が掲げる「脱炭素社会」には、これから私たち建築設計業界が取り組まなければならない課題も多くあります。省エネ法の改正もそのひとつですし、既存建築物のストック活用も考えていく必要があります。耐震関連では東京都による「東京都耐震改修促進計画」が令和3(2021)年2月に改訂され、令和7(2025)年度までの耐震化の目標が策定されました。構造体の耐震化はもとより、コンクリートブロック塀等の組積造についても施策が示され、私たち設計事務所の役割も多岐に渡るものとなっています。木造住宅に目を向けると、1981(昭和56)年の新耐震設計法のスタートから2000(平成12)年の法改正までの間に建てられた住宅では、耐震性に疑問が残る建物もあることから、東京都では建物所有者に注意喚起を促しています。本会でも「(仮)木造耐震2000年問題WG」を今年度から立ち上げ、いわゆる「グレーゾーン」と呼ばれる年代のサンプル調査や区市町村の取り組みについての情報を収集し、行政の助成支援を得ることで、会員の業務の拡大を図っていこうと考えています。
 今後も微力ながら、これまでの経験を活かし会員の皆様の期待に応えられるよう職責を果たしてまいりますので、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
副会長 富樫 亮
(主査/委員長)日事連対応、社会貢献活動推進WG、会員DB再構築PT、避難所のあり方を考える勉強会(委員/担当)総務・財務委員会、首都圏会議、定期講習・管理建築士講習講師、(オブザーバー)広報委員会
 多くの方々のご支援により全うできた前期から引き続き、今期も副会長を仰せつかることになりました。引き続きよろしくお願いいたします。
これまでの2年間は、協会の執行部として理事会に上程する諸々の課題の抽出と整理に係る業務に加え、広報委員会と建築相談室委員会の担当副会長として活動してまいりました。
また建築士地位向上検討WGの答申を受けた建築士の「社会貢献活動推進WG」、協会業務の効率化と会員サービスの向上を目指した「会員データベース再構築PT」、コロナ禍の中にあっても安全で安心な避難所を運営するために必要なノウハウの蓄積をめざした「避難所のあり方を考える勉強会」などの主査を拝命し、メンバーの皆様の献身的なご支援に支えられながら活動してまいりました。
広報委員会では協会ホームページの改訂作業が佳境に入っているところですが、期を跨いだ11月のリリースに向けて、今後もいっそう集約した作業が必要になります。それ以外のWGやPTなどについても、順調に検討は進捗していますが道半ばです。今後も関係各位のご協力とご指導をよろしくお願いいたします。
さて、前期は、世界が初めて経験する「コロナ禍」に見舞われる中、これまでの協会活動のスタイルを大きく見直さざるを得なくなりました。リアルな会合を避けWebを活用したコミュニケーションが主体となりました。新しいツールに戸惑うことも多々ありましたが、働き方をより良くするヒントも得られたのではないかと思います。これらの経験は、今後もぜひ上手に活用していきたいと思います。コロナ禍以外にも、急激な気候変動に対応するための2050年に向けた環境配慮に対する取り組みなど、課題は山積みですが、微力ながら全力を尽くしたいと思います。
副会長 木村 修
(主査/委員長)TARC、多摩支部再編WG、大規模修繕WG、賛助会、(委員/担当)総務・財務委員会、首都圏会議、建築士事務所政経研究会、(オブザーバー)業務委員会、木造耐震、構造技術、耐震評価特別委員会
 今期より副会長として初めて協会運営に携わることとなりました。昨年度までは、第2ブロックの台東支部で副支部長を7期14年、支部長として2期4年務めてまいりました。本部では、建築物耐震改修評価特別委員会、構造技術専門委員会、建築士地位向上検討WG、社会貢献活動推進WG、避難所のあり方を考える勉強会の各委員として参画して参りました。
 この数年におけるコロナ禍において、建築士事務所の運営にも多くの影響が出始めています。当協会会員の4分の3以上は、所員が10人以下の小規模建築士事務所です。コロナ禍によって会社をはじめとした組織運営は大々的に変化しました。中でも、デジタル化の波は巨大なうねりとなって押し寄せ、仕事の仕方が大きく変わってきています。変化に対応できている事務所、いろいろな要因が重なって対応できていない事務所もあるでしょう。当協会がどのように支援をしていくべきか、検討が必要です。協会会員の皆様あっての当協会です。皆が良い方向に向かえるように、尽力いたします。そして、協会会員以外の方にも当協会の魅力を広められるよう取り組んでまいります。
 また、足元を見つめた地道な活動も重要になってくると考えます。賛助会員を含めた協会会員同士での支部活動の活性化や、地域・地区での行政との協力関係の強化を、オンライン / オフラインを臨機応変に使い分けながら、親睦を深めていければと思います。そして、その支援に力を入れて活動して参ります。
これから、諸先輩方や協会会員の皆様からのご助言をいただきながら、建築士事務所がよりいっそう活躍できるよう、微力ながら精一杯職務に邁進していく所存です。皆様方のご支援をよろしくお願いいたします。また、この度、多摩地域支部再編WGの主査を拝命しており、多摩地域の活性化のために、全力を注いでまいります。
副会長 千鳥 義典
(主査/委員長)総務・財務委員会、建築相談室、(委員/担当)関東甲信越ブロック、東京三会建築会議、TARC、建築士事務所政経研究会、定期講習・管理建築士講習講師、(オブザーバー)法制委員会、マネジメント支援センター
 このたび副会長に就任しました第一ブロック新宿支部の千鳥義典です。微力ではありますが、当会の使命である「業務の適正な運営」「建築主の利益の保護」「公共の福祉への寄与」を胸に刻み、この重責を果たしてまいります。
 いま、建築士事務所を取り巻く事業環境は大きく変化しつつあります。少子高齢化による人口減少、地震や豪雨などの頻発する自然災害、さらに終息の見えない感染症など様々な困難に直面する一方、脱炭素化やデジタル化などの社会変革の動きは加速化しています。
 このような社会的背景から、私たちが解決すべき課題は技術や法制面だけにとどまらず、環境、防災、経営面に至るまで多岐にわたり、しかもますます高度化、複雑化しています。そして、建築士事務所にはこれにしっかりと応えるべく、よりいっそうの広い知見と高い見識、さらに社会的責任が求められています。この大きな職責に相応しい建築士事務所の地位向上に努めることが第一であり、まずこれに注力したいと考えます。
 次に、私たちにはすまいづくりやまちづくりを通して日本の建築文化を健全に育て、次世代の若い人に継承していく責任があります。そのためには、若い人が希望を持てるやりがいのある職業にすることが、地位向上に加えて大切なことです。安定した生活を送りながらやりがいのある仕事ができる明るい職場とするべく、会員事務所の健全で持続的な発展に努めてまいりたいと思います。
 このような認識を会員の方々と共有しつつ、皆様とともにさまざまなTAAFの活動に取り組んでまいりますので、ご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。
コロナ禍で協会活動も思うに任せないこの1年余りでしたが、一日も早い以前の日常に戻れることを切に願っています。
副会長 畠山 卓也
(主査/委員長)働き方改革推進WG、法規編纂専門委員会、青年部会、(委員/担当)総務・財務委員会、首都圏会議、定期講習講師、(オブザーバー)研修委員会
 この度、副会長に就任させていただくことになりました新宿支部の畠山卓也です。
 これまで建築士事務所協会の活動は、所属する新宿支部で恒例行事となっている新宿駅西口広場の「建築ふれあいフェア」を通じて、あるいは機関誌情報を通じて理解してきました。
 建築士事務所を取り巻く諸課題の多様さ、複雑さに対し、建築士事務所協会の取り組みの重要性がますます増していると感じます。特に昨年発生したコロナ禍の影響で、現在もさまざまな社会的要求や事業環境の変化はまったく予想のつかない状況であり、すべての個人の生活様式まで影響を受けています。建築士事務所の実務においても、これまで当たり前であった行動規範や、コミュニケーション手段が制約される条件下で、経営、運営せざるを得ない環境です。緊急事態宣言は解除となったものの、収束の兆しが見えにくい中、ワクチン接種の本格化によりこれらの状況の改善が期待されるところです。
 この度の副会長就任に当たり、本部の活動を通して、関係される皆様が推進し、蓄積してこられたさまざまな成果をさらに後押ししていくことを考えていきたいと思います。
 建築士事務所運営では、男女共同参画や働き方改革、建築士事務所のマネジメント支援、社会貢献と建築士事務所の地位向上等、蓄積されている施策の具体的な活動は、その視野がたいへん広く、地域の特徴や会員の皆様の事情や環境に細やかに配慮していくことが重要ではないかと思っています。
 建築設計を取り巻く実務もICT対応、環境法制への対応など複雑化、多様化、専門化が進んでいくと思われます。これらに関する技術情報の提供、機会の支援も大切なことだと思います。これから2年間、こうした姿勢で取り組んでまいりたいと考えておりますので、どうかよろしくお願い申し上げます。
永池 雅人(ながいけ・まさと)
東京都建築士事務所協会副会長、品川支部、梓設計フェロー
1957年 長野県生まれ/1981年早稲田大学理工学部建築学科卒業後、梓設計入社、現在フェロー/品川支部
臼井 勝之(うすい・かつゆき)
東京都建築士事務所協会副会長、渋谷支部、(株)テラ設計工房
1954年 北海道生まれ/東京理科大学工学部建築学科卒業/1988年 (株)テラ設計工房設立、現在に至る/渋谷支部
富樫 亮(とがし・りょう)
東京都建築士事務所協会副会長、千代田支部、株式会社日建設計
1955年 新潟県生まれ/早稲田大学大学院修士課程修了/1980年 株式会社日建設計入社/同取締役常務を経て現在、同フェロー/千代田支部
木村 修(きむら・おさむ)
東京都建築士事務所協会副会長、台東支部、株式会社パッソン一級建築士事務所
1952年 茨城県生まれ/1975年 東海大学工学部建築学科卒業後、八千代エンジニヤリング株式会社建築部入社/1989年株式会社パッソン入社/1994年同社代表取締役就任、現在に至る/台東支部
千鳥 義典(ちどり・よしのり)
東京都建築士事務所協会副会長、新宿支部、株式会社日本設計
1955年 東京都生まれ/1978年横浜国立大学工学部建築学科卒業/1980年同大学大学院修了/1980年日本設計入社/2013年 代表取締役社長/2020年 取締役会長/新宿支部
畠山 卓也(はたけやま・たくや)
東京都建築士事務所協会副会長、新宿支部、大成建設株式会社
1960年 大阪生まれ/1983年 神戸大学工学部建築学科卒業/1985年 同大学大学院修了後、大成建設入社/2020年 同社設計本部理事副本部長/新宿支部