杉並支部新春懇親会──講談で福笑い!
杉並支部|令和2年1月23日@新東京会館
小林 幸司(東京都建築士事務所協会杉並支部、株式会社小林幸司建築設計事務所)
挨拶する小野支部長。(撮影:宮崎 州)
田辺鶴瑛 真打講談師。(撮影:山下 栄一)
記念写真。
 小雨降る寒空にもかかわらず、来賓32名、一般社団法人建築設計事務所協会から4名、会員26名、協力会員10名の総勢72名が出席し、盛大な会となった。
 今回、一気に世代交代して就任した小野博文支部長の挨拶から始まった。昨年の災害、民法改正の影響、厳しくなる設計報酬の実態などに触れ、会が担う役割が益々重要になっていることを訴えた。続いて来賓の方々からご挨拶をいただく。
 乾杯の後は、美味しい食事とお酒で参加者同士の歓談の輪が自ずと広がる。
 歓談が進んだころ、ふと会場がざわつくと思いきや、目を引く出で立ちの女性が人波を割って歩いてくる。あの「ひげの一鶴」こと田辺一鶴の弟子、田辺鶴瑛 真打講談師である。
 演壇に立つや張り扇を勢いよく釈台にパチン!と叩きつけ、火ぶたが切られる。まずは干支の性格判断。子、丑、虎と来て(なぜか私の卯を飛ばして)辰へ。自分に思いあたる節があるのか、会場は大笑いしたり、冷や汗をかいたり。続いてお題はオリンピックへ。怒涛のように読み上げる参加国名。圧倒する話芸に飛び交う張り扇。パパン、パン、パン!感心する暇なくお題はオリンピックから一気に徳川家康へ。リズミカルな話芸で会場はいつのまにか笑いの渦に。気が付くとあっという間に時間が過ぎていた。
 その後、来賓紹介、新入会員紹介、協力会員紹介と続き、締めの挨拶を山田清第4ブロック代表幹事が行う。BIMに代表されるように日々刻々と変化する設計環境に対し、いかに素早く柔軟に適応していくか。その必要性を訴え、閉幕となった。
 今年はオリンピックイヤーという記念の年でもあり、またさまざまな建築業界が抱える課題に対し応えていかなければならない節目の年ともいえる。田辺講談師のように時代に合わせ新旧のネタを取り入れながら勢いよく、そしてリズミカルなフットワークで駆けていきたい。そう、ちょうどあの張り扇のように、パパン、パン、パンと!
小林 幸司(こばやし・こうじ)
東京都建築士事務所協会杉並支部、株式会社小林幸司建築設計事務所)
1975年 東京都生まれ/1999年 早稲田大学建築学科修士課程修了/1999~2013年 (株)佐藤総合計画/2013年 (株)小林幸司建築設計事務所設立、現在に至る