東京都建築士事務所協会新春賀詞交歓会
令和2(2020)年1月29日@明治記念館
文:小山 充男(東京都建築士事務所協会会誌・HP専門委員会、北部支部、建築工房 上二 一級建築士事務所)
写真:大平 孝至(東京都建築士事務所協会会誌・HP専門委員、台東支部監事、株式会社ダイリン一級建築士事務所)
写真:大平 孝至(東京都建築士事務所協会会誌・HP専門委員、台東支部監事、株式会社ダイリン一級建築士事務所)
恒例の新春賀詞交歓会が東京・明治神宮外苑の一角、明治記念館「蓬莱の間」にて開催された。
晴れやかな新春の歓びが感じられるこの日、二胡の柔らかな調べが流れる中、令和になって初めての賀詞交歓会は、来賓80人、正会員、賛助会員、合わせて296人が出席し、加藤昇副会長の開会の挨拶から始まった。
昨年は関係団体との連携強化、支部活動の活性化、働き方改革という3つの大きな重点活動目標を掲げた。
・昨年7月に東京構造設計事務所協会、東京都設備設計事務所協会、日本建築積算事務所協会関東支部と意見交換を行う協議会(TARC)を設立した。活発な意見交換を行い設計業界全体を前へ進めたい。
・支部活動は多摩地区の活性化を重点とした。昨年8月に多摩地区の26市、1町の首長にお会いして事務所協会の活動をアピールした。その際には地域のニーズ、要望についてうかがえたことは非常に有意義であった。
・昨年11月に働き方改革の一環として、マネジメント支援センターを立ち上げた。まだアイテムは少ないが、先々幅を広げて事業継承の問題などにも取り組んでいきたい。
新春賀詞交歓会に先立って別の会場で「令和はじめての新春に建築設計業界に期待する」というテーマでシンポジウムを開催した。今年のような節目の年に将来をしっかり考えながら、未来へ進んで行きたいと議論させていただいた。パネラーの先生方にはたいへん貴重なご意見をいただいた中で、今まさに建築が単体の設計ということではなく、地域を巻き込みながらまちづくりの視点で考える必要性を感じた。
昨年の台風15、19号では東京でも被害があった。そういったことからも、安心安全の家づくり、まちづくりを建築士事務所の使命として取り組まなければならない。また、そのような場面においての応急危険度判定員の派遣など、日ごろから関係団体との連携を考えていきたい。
「街も時代とともに大きく変化してきた。少子高齢化、空き家対策等々、先生方のご尽力がなくてはならないと思っている。昨年は災害も多い一年だった。首都直下地震が今後30年以内に70%の確率で発生するといわれ、10年以上経っている。いつ来てもおかしくない状況の中で安心・安全のまちづくりを進めていかなければならない。地元の市区町村の方々と連携して東京の防災対策の向上に努めていきたい」。
「オリンピック後も強い東京のまちをつくっていかなければいけない。具体的には築地や青山のこどもの城の跡地の再開発などをやらなければならない。このようなまちのグランドデザインをつくり上げていけるのも皆様のおかげである。都立病院の建て替えなどの課題に先生方の力をいただかなければならないと思う」。
「オリンピックで訪日された外国の方々に東京の魅力を伝えられるように万全の準備をしたい。その後は時代にあうような街づくりができるように都議会としても働きかけたい。時代にあった規制、あるいは規制の緩和を引き続き求めていく」。
その後、日ごろからご指導を頂いている東京都都市整備局の青柳一彦市街地建築部長、青木成昭市街地建築部耐震化推進担当部長、谷内加寿子市街地建築部建築企画課長、曽根邦友市街地建築部建築指導課長、富永信忠市街地建築部耐震化促進担当課長が紹介された。
その後、秋田一郎東京都議会自由民主党建築事務所政策研究会会長からご挨拶をいただき、都民ファーストの会東京都議団の石毛しげる団長、各関係団体の方々の紹介の後、乾杯の運びとなった。
和やかな雰囲気の中、歓談の時となった。会場の至るところから、オリンピック、パラリンピックの期待が聞かれたが、総じてその後の期待や心配の声が多く聞かれた一方、東京都建築士事務所協会への期待の大きさも感じる懇親会だった。
歓談の途中、会員の古希のお祝い(記念品贈呈)の催しも行われる。古希を迎えた会員65名のうち18名の方が出席され、児玉会長より記念品の贈呈があった。出席者を代表して南部支部、(株)安村建設コンサルタントの安村久泰さんから挨拶があり、「昭和、平成、令和と頑張ってきました。後何年いけるかなと思いますが、われわれが健康である限りこの協会に尽くしていきたいと思いますのでよろしくお願いします」と力強い言葉に会場から万雷の拍手が送られた。
その後の中締めは毎年恒例の中村栄太郎名誉会員の音頭で行われたが、「ますますの発展、発展ということは会員が多く入られなければダメ。いま年寄りばかり。もっと若い人をどんどん入れて、この協会を若くしなければダメ」と耳の痛い言葉もあった。
新春賀詞交歓会は名残を惜しみつつも、塚本達二副会長の閉会の挨拶で閉会した。
晴れやかな新春の歓びが感じられるこの日、二胡の柔らかな調べが流れる中、令和になって初めての賀詞交歓会は、来賓80人、正会員、賛助会員、合わせて296人が出席し、加藤昇副会長の開会の挨拶から始まった。
児玉会長挨拶(要約)
今年はオリンピック、パラリンピックがあり、新しい時代の幕開けでもある。建築士事務所は未来を考え、これからどうあるべきか考えながら進んでいく年だと思っている。昨年は関係団体との連携強化、支部活動の活性化、働き方改革という3つの大きな重点活動目標を掲げた。
・昨年7月に東京構造設計事務所協会、東京都設備設計事務所協会、日本建築積算事務所協会関東支部と意見交換を行う協議会(TARC)を設立した。活発な意見交換を行い設計業界全体を前へ進めたい。
・支部活動は多摩地区の活性化を重点とした。昨年8月に多摩地区の26市、1町の首長にお会いして事務所協会の活動をアピールした。その際には地域のニーズ、要望についてうかがえたことは非常に有意義であった。
・昨年11月に働き方改革の一環として、マネジメント支援センターを立ち上げた。まだアイテムは少ないが、先々幅を広げて事業継承の問題などにも取り組んでいきたい。
新春賀詞交歓会に先立って別の会場で「令和はじめての新春に建築設計業界に期待する」というテーマでシンポジウムを開催した。今年のような節目の年に将来をしっかり考えながら、未来へ進んで行きたいと議論させていただいた。パネラーの先生方にはたいへん貴重なご意見をいただいた中で、今まさに建築が単体の設計ということではなく、地域を巻き込みながらまちづくりの視点で考える必要性を感じた。
昨年の台風15、19号では東京でも被害があった。そういったことからも、安心安全の家づくり、まちづくりを建築士事務所の使命として取り組まなければならない。また、そのような場面においての応急危険度判定員の派遣など、日ごろから関係団体との連携を考えていきたい。
ご来賓挨拶(要約・抜粋)
丸川珠代参議院議員、東京都建築士事務所協会顧問
これから東京が大勢のお客様を迎える中、昨年の大きな風水害等を踏まえて、さまざまなまちづくりが2020年からまた始まる。たとえば渋谷のようにまちの文脈がその設計に現れてくる時、まちは新しい未来へ動き出すということを切実に感じる。東京の各所で待ち構えている新たなまちづくりに先生方の手腕が発揮され、東京の安心・安全を守る設計が進められることをお願いしたい。皆様方の活躍の新しいステージが広がっていくように国政の立場から全力を込めて皆様と一緒に働いていきたい。
髙島なおき東京都議会自由民主党東京都支部連合会幹事長
オリンピック、パラリンピックは多くのお客様に東京の素晴らしさを見ていただく絶好のチャンスである。都議会はその後の東京の街づくりを問われていると認識している。昨年の台風では、八ッ場ダムが利根川水系を守ってくれたのではないかと思っている。東京のまちづくりや治水も今日、明日の問題でなく、5年、10年、20年と皆様のご協力をいただかなければならないと思っている。
鈴木章浩東京都議会自由民主党幹事長
東京都議会自由民主党の7名の先生方が登壇され、代表して鈴木章浩幹事長が挨拶された。「街も時代とともに大きく変化してきた。少子高齢化、空き家対策等々、先生方のご尽力がなくてはならないと思っている。昨年は災害も多い一年だった。首都直下地震が今後30年以内に70%の確率で発生するといわれ、10年以上経っている。いつ来てもおかしくない状況の中で安心・安全のまちづくりを進めていかなければならない。地元の市区町村の方々と連携して東京の防災対策の向上に努めていきたい」。
東村邦浩都議会公明党幹事長
都議会公明党の5名の先生方が登壇され、代表して東村邦浩幹事長が挨拶された。「オリンピック後も強い東京のまちをつくっていかなければいけない。具体的には築地や青山のこどもの城の跡地の再開発などをやらなければならない。このようなまちのグランドデザインをつくり上げていけるのも皆様のおかげである。都立病院の建て替えなどの課題に先生方の力をいただかなければならないと思う」。
伊藤ゆう都民ファーストの会東京都議団政務調査会長代理
都民ファーストの会東京都議団の3名の先生方が登壇され、代表して伊藤ゆう先生が挨拶された。「オリンピックで訪日された外国の方々に東京の魅力を伝えられるように万全の準備をしたい。その後は時代にあうような街づくりができるように都議会としても働きかけたい。時代にあった規制、あるいは規制の緩和を引き続き求めていく」。
その後、秋田一郎東京都議会自由民主党建築事務所政策研究会会長からご挨拶をいただき、都民ファーストの会東京都議団の石毛しげる団長、各関係団体の方々の紹介の後、乾杯の運びとなった。
乾杯、懇親会、古希記念品贈呈、中締め、閉会
一般社団法人日本建築士事務所協会連合会理事、一般社団法人埼玉県建築士事務所協会の栗田政明会長のご発声で乾杯の運びとなった。和やかな雰囲気の中、歓談の時となった。会場の至るところから、オリンピック、パラリンピックの期待が聞かれたが、総じてその後の期待や心配の声が多く聞かれた一方、東京都建築士事務所協会への期待の大きさも感じる懇親会だった。
歓談の途中、会員の古希のお祝い(記念品贈呈)の催しも行われる。古希を迎えた会員65名のうち18名の方が出席され、児玉会長より記念品の贈呈があった。出席者を代表して南部支部、(株)安村建設コンサルタントの安村久泰さんから挨拶があり、「昭和、平成、令和と頑張ってきました。後何年いけるかなと思いますが、われわれが健康である限りこの協会に尽くしていきたいと思いますのでよろしくお願いします」と力強い言葉に会場から万雷の拍手が送られた。
その後の中締めは毎年恒例の中村栄太郎名誉会員の音頭で行われたが、「ますますの発展、発展ということは会員が多く入られなければダメ。いま年寄りばかり。もっと若い人をどんどん入れて、この協会を若くしなければダメ」と耳の痛い言葉もあった。
新春賀詞交歓会は名残を惜しみつつも、塚本達二副会長の閉会の挨拶で閉会した。
小山 充男(こやま・みつお)
東京都建築士事務所協会北部支部、建築工房 上二 一級建築士事務所
1967年長野県松本市生まれ/武蔵野美術大学建築学科卒業
1967年長野県松本市生まれ/武蔵野美術大学建築学科卒業
大平 孝至(おおひら・たかし)
東京都建築士事務所協会会誌・HP専門委員、台東支部監事
1984年 東京電機大学建築学科卒業/株式会社ダイリン一級建築士事務所勤務。マクドナルド、松屋、鳥貴族等、チェーン展開の飲食店の建築設計及び店舗デザイン設計をする
1984年 東京電機大学建築学科卒業/株式会社ダイリン一級建築士事務所勤務。マクドナルド、松屋、鳥貴族等、チェーン展開の飲食店の建築設計及び店舗デザイン設計をする
カテゴリー:東京都建築士事務所協会関連