さる7月10日に霞が関の国土交通省で表彰式がありました。「多年建築設計監理業に精励するとともに、関係団体の役員として地方業界の発展に寄与した」のが表彰理由だそうです。私には重過ぎる評価です。
　建築のデザインがやりたくて設計事務所に入って38年になります。目の前の建築を完成させることに夢中になっているうちに、気が付けば事務所の経営管理を担う立場に立たされていました。
　やがて事務所の外にも目を開かされ、事務所協会のお手伝いをさせていただくようになりました。それも特に自ら進んでというものではありませんでしたが、多くの方々のお導きのお陰で世界が広がりました。いち設計者の立場では得られない僥倖だったと思います。良質な建築を創造するためには、設計組織や法制度など仕組みの整備が重要であることに気付かされた十年余りでした。
これからも肩肘張らず自然体で行ければと考えています。