八王子支部沖縄研修旅行
八王子支部|平成31(2019)年3月15日(金)〜17日(日)|沖縄
福田 邦人(東京都建築士事務所協会八王子支部副支部長、会員・研修担当)
石垣空港到着。
石岡さんが歌の飛び入り。
マングローブの群生。
竹富島記念館前で記念撮影。(撮影:筆者)
 研修旅行はわが八王子支部の年中最大行事。今年は沖縄県八重山諸島、石垣島・竹富島・西表島・由布島4島を巡った。これまで北は日本最北端の街稚内、そして2月の外気温氷点下30°の極寒地の体験の旅、秋田県北部の水沢温泉朝日が風景を真っ赤に染める海岸露天風呂醍醐味、また、海外にはベトナムのハロン湾と、カンボジアのアンコールワットでの宮殿の塔から立ち上る真っ赤な朝日の幻想的な風景など、多くの体験を堪能してきた。
 出発直前に、当支部名幹事の担当研修委員長、人呼んで"神辺ツーリスト"の神辺和幸さんが急遽同行できなくなってしまい残念だったが、神辺さん指名の幹事代行の協力会員の榊田義久さんと市川隆さんのふたりが完璧に幹事を務めていただき、たいへん感謝している。
 初日、ボクシングの具志堅用高さんの生まれた地、石垣島空港へ無事到着。早々夕食会場へ向かう。バスの外の景色に民家などなく寂しく感じたが、夕食会上ではサンシンの生演奏と歌が入り、負けじと参加者の石岡祐司さんが歌の飛び入りをされたりと賑やかな中、食事はアグーブタと他のブタとの食べ比べだった。
竹富島
 2日目は、船で10分の竹富島に向い、民家の散策と星の砂探しをした。星の砂は、小さく2~3ミリの有孔虫の殻であり、老眼の私には裸眼では見えず、眼鏡をかけ直すして見ると立体的なヒトデ形愛らしい姿だった。浜辺で300円の星の砂入りの小さな瓶を購入したら、帰りの空港にて200円で販売していた。残念だったが浜辺の素朴な愛らしさを詰めた瓶には愛着を感じている。
 午後には石垣島より西方へ船で40分の西表島へ。90%が熱帯・亜熱帯の原生林に覆われおり、島には南と北の2カ所しか信号機がない。人口も2,400人程度で自然の宝庫。自然林は厳重に法律で保護されているとのことだった。先ずは干潮時には徒歩で渡れる由布島へ向かう。台湾から輸入されている水牛たちが引く水牛車に10名ほど乗車し、浅瀬を10分ほど揺られて渡る。15台ほどの水牛車が西表島と由布島間500mを往来しており、水牛は3年間訓練を受けすべて自分で車を引き、他の車と接触することなく仕事として毎日続けているとのこと。海岸を渡るスピードはとてもゆっくりで時間が止められた一時を楽しんだ。由布島にはパラダイスガーデンがあり、手づくりの楽園を堪能でき記念写真に皆笑顔だった。
マングローブクルーズ
 西表島・大原港から仲間川7~8㎞上流にある天然記念物サキシマスオウノキを目指してマングローブを鑑賞するマングローブクルージング。港から仲間川までは海を通るので多少うねりで舟も揺れたが、川に入ると鏡のような水面を舟は滑るように進み心地よい自然の中に溶け込んで、都会の喧騒を忘れさせてくれる。
 日本のマングローブは鹿児島から最南端の八重山諸島に分布しているが、やはり亜熱帯の本場物は期待通りの深い緑だった。上流に向かうと、マヤプシキ、ヤエヤマヒルギ、オヒルギが群生しており、これらの木は四季がないため年輪がなく非常に硬い木だという。
 舟のキャプテンは熟練搭乗者で幅広い川の中の水深が深い部分を探して蛇行して上流に向うが、その蛇行も心地よかった。終点の折り返し地点で、サキシマスオウノキの大木を見学。自然環境を配慮してた木道を50mほど進んだ。満潮時には水没してしまい見学できないこともあるそうだが、今回は無事に見学でた。推定樹齢400年のサキシマスオウノキは高さ18mで、板根(地上に横たわる根が板状に盛り上がる状況)の高さが9mあり、これらの根は船の舵として利用されたそうだ。
 石垣港には海上保安庁の巡視艇が6隻係留されていた。尖閣諸島に近く国際情報に大きくかかわっている地域だとつくづく実感した。来年の研修旅行どこなのか楽しみです。
福田 邦人(ふくだ・くにひと)
東京都建築士事務所協会八王子支部副支部長(会員・研修担当)、有限会社邦設計
1949年 東京都生まれ/1983年 有限会社邦設計一級建築士事務所設立、現在に至る