第4ブロック研究会──池袋周辺建築等を見学
第4ブロック/豊島支部|平成30(2018)年11月8日@池袋周辺
大川内 賢一(東京都建築士事務所協会豊島支部、(株)一建築設計事務所)
見学ルート。⑦は親睦会場。
 第4ブロック研究会が豊島支部の担当となり、健康のためにもまちなみ散策をと提案したところ、支部役員会で即決された。池袋副都心は首都機能の一翼を担う拠点。15,000歩を目標に、見学建物と徒歩コースが決定され、朝10時から午後5時まで建物等の見学、午後5時半からの親睦会と予定が組まれた。
 ルートは、①②「Hareza池袋」現場見学、③豊島区新庁舎見学、④豊島区内一番人気の公園見学、⑤国の重要文化財建物見学、⑥日本庭園見学、そして⑦親睦会へと総勢30人で向かった。
「Hareza池袋」工事現場。
①②「Hareza池袋」
 「Hareza池袋」は、豊島区旧庁舎跡地、豊島区旧公会堂跡地に、豊島区が掲げる「国際アート・カルチヤー都市」のシンボルとして、2020年5月に向けて建設中の官民一体プロジェクト。ワンフロア約500坪のレイアウト効率に優れた整形無柱空間を整備するオフィス棟、ミュージカル・宝塚歌劇・オペラ・伝統芸能などさまざまな公演が行われるホール棟、10スクリーンを有するシネマコンプレックスなどの劇場空間が形成される。2組に分かれて、工事中の現場説明を受けた。
「豊島区役所新庁舎」のグリーンテラスを散策。
「豊島区役所新庁舎」区議会議場で記念撮影。
③「豊島区役所新庁舎」
 日出小学校跡地を含む市街地再開発事業と、旧庁舎敷地活用による、これまで他の自治体が行ったことがないまったく新たな発想の、全国初となるマンション一体型の新庁舎である。環境対策を先導する樹木のような建物で、CO2排出量が30%以上削減されている。
 エコヴォイド(吹き抜け)、エコヴェール(外観パネル)、熱負荷の軽減・資源の有効活用(雨水の再利用等)、空調設備の工夫(自然エネルギー利用)、地域冷暖房設備、ビルエネルギー管理システム等が採用されている。
 木の素材感を生かした落ち着いた区議会議場で、全員で記念撮影。
南池袋公園のカフェでランチ。
④南池袋公園
 南池袋公園の立地を生かし、プロポーザル方式により選定されたオープンスタイルのカフェ・レストランを導入。公共空間の良質な環境の維持と価値の向上を目指している。すべての年代に好まれる公園となっている。ここで全員で、昼食をいただいた。
「自由学園」のガイドツアー。
カフェで焼き菓子とコーヒーを。
⑤「自由学園」
 フランク・ロイド・ライトと遠藤新の設計による女学校として設立された自由学園は、大正デモクラシー期における自由教育運動の象徴といわれている。
 そのため次の3項目を大きなテーマとして保存修理事業が行われた。
  1. オリジナル復元(窓枠、屋根の鋼板)。
  2. 恒久性を高めるための工夫(鉄骨による構造補修、雨漏り対策など)。
  3. 活用のための改善(冷暖房、照明など)。
コーヒーと焼菓子をいただいた。
目白庭園の池のほとりで。
⑥目白庭園
 わが国の伝統的な技と匠を結集して建設された日本庭園。園路が回遊式で池の周囲を巡りながら随所に自然の造形美に出会える。
大川内 賢一(おおこうち・けんいち)
東京都建築士事務所協会豊島支部、株式会社一建築設計事務所