VOICE
奥山 安雪(東京都建築士事務所協会会誌・HP専門委員会委員、北部支部、建築設計アトリエ80)
最近は、健康に気を付け、暇があれば走ることを心掛けている。ジョギング程度のスピードであり、たいしたことはないが、けっこう天候に左右される。夜に走ることが多く、たまに朝早く走ると、とても気持ちが良い。仕事を忘れようと思って走るが、つい沿道のまちなみを仕事の目で見てしまう。
広い道路から路地裏へ入ると、よく車とすれ違う。そのような時は電柱が妨げになり走りにくい。逆に車に乗る側は電柱のかげから人や自転車が飛び出てくるのでヒヤッとさせられるだろう。そのため、電線が地中に埋設されている、電柱の無柱化を考えたりする。まちなみの景色からいっても電柱がない方がすっきり感じる。ヨーロッパや米国等の電柱のない美しいまちなみとの違いに思いを巡らせる。
ところで、日本の宅地は敷地形態がまちまちだ。区画整理がされているところもあるが、既存の道路が斜めになると、建物の向きが一定にならないことが多い。外壁や屋根の色もほとんどばらばらだ。まちなみの景観からいえば統一された方が良いだろう。海外では建物の外壁や屋根の色を住民の話し合いで決めるところもある。景観を考えてのことだ。日本でも観光地でそのような条例を設けているところがあるが、どこにも諸事情があるようだ...。
外を走っているとこの建物はどのようだの、この敷地形態はどうのこうと、つい仕事の目で見てしまっている。
奥山 安雪(おくやま・やすゆき)
東京都建築士事務所協会会誌・HP専門委員、北部支部、建築設計アトリエ80
1953年生まれ/野地建築設計事務所を経て1980年に独立/趣味は「書道」と「躰道」という武道
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