青年部会主催「基礎セミナー」報告
東京都建築士事務所協会 青年部会
石塚 武志(東京都建築士事務所協会南部支部副支部長、青年部会副部会長、株式会社なまあず本舗)
谿口 阿佐美(東京都建築士事務所協会会誌・HP専門委員、賛助会員会情報委員、JFE鋼板株式会社 流通営業部第一室)
実際の試験問題を解く演習。
現在の試験は、暗記だけでなく理解していないと解けない。
杉木勇太さんの合格者談話。撮影:筆者
知っておきたい!いまどきの建築士試験合格テクニック・必須知識|平成30(2018)年2月1日
 建築士受験を考えている若手向けのセミナーを本会会議室で開催した。24名が参加した。
 青年部会の宮﨑勲幹事の司会で、脇宗一郎部会長の挨拶で始まり、今回はまず、総合資格学院の百瀬晃さん、小林章二さんに講義していただいた。
 百瀬さんからは一級建築士資格取得のガイダンス。建築士試験の内容や傾向、合格率、合格者数の推移など今年度の試験結果を踏まえて解説していただいた。
昔に比べて試験科目が5科目となり、合格者数が年々減ってきて100人受験して6人しかストレート合格できない難関試験になったことなど、過去に建築士を取った会員にとっても興味深い話をしていただいた。

 小林さんの講演は実際の試験問題2題を各問3分間で参加者に解いてもらうという演習で、以前の試験科目になかった「環境・設備」からの出題だった。今回の参加者はこれから受験をしようという方だけでなく、過去に合格している建築士の方も大勢いたが、問題を解くという独特の緊張感が漂った。その後は実際の授業のようなわかりやすい解説だった。
 現在の試験は、暗記だけでなく理解していないと解けない問題が多い。実際に解説してもらうことの重要性を改めて感じた。
 最後に安井建築設計事務所の杉木勇太さんに合格者談話をしていただいた。複数回受験で苦労して合格された話、一緒に勉強する仲間がいるとサボりにくくなること、毎日少しずつでも勉強することが必要など、試験が終わった方ならではのお話をいただいた。

 いずれも緊張感のあるセミナーであった。
 今後設計製図試験に関しても開催を予定しているので、ぜひ参加していただきたい。(石塚 武志|青年部会)
タイルの歴史と超汚れ防止機能付きタイル──株式会社日東製陶所。
外壁タイルの剥落防止工法──株式会社ダイフレックス。
ドローンを用いて行う外装材の劣化診断──JFE鋼板株式会社。撮影:筆者
外装・仕上げ|平成30(2018)年3月8日
 「外装・仕上げ」を共通のテーマとし、それに基づいたセミナーが3社によって行われた。正会員、賛助会員を含め27名が参加した。
 はじめに脇宗一郎部会長が挨拶し、基礎セミナーの目的である「実務者に参加いただき、より深く知る」ことを意識し今後につなげていくと述べた。
昔のタイル・今のタイル|水野克哉株式会社日東製陶所営業部課長
 タイルの歴史やタイルの製造工程を映像を交えて説明。耐久性、科学的安定性、物理的安定性、意匠性に優れる等タイルについて詳しく教えていただいた。また同社が開発した超汚れ防止機能付きタイル「らくらくり~ん」の機能を実際に体験でき、大いに盛り上がった。
外壁タイル剥落防止工法が求められる背景|土田恭義株式会社ダイフレックス営業推進チーム エグゼクティブコンサルタント、東京地方裁判所民事調停委員
 最近の改修動向を元に、耐震に関わる法律や条令、公共建築標準仕様書についてご説明いただき、なぜ外壁タイルの剥落防止工法が求められているか、何が求められているか具体的にお話いただいた。同社の外壁タイル剥落防止工法「エバーガードSG工法」についても施工方法と施工実績をご紹介いただいた。
ドローンを使用した外装材の劣化診断と屋根の改修について|伊津野彰JFE鋼板株式会社プロジェクト営業部取締役
 ドローンを用いて行う外装材の劣化診断についてご説明いただいた。ドローンを用いることで安全かつ高所作業車や足場などを必要とせずに行うことができる点や実際の作業について映像を用いてご紹介いただいた。

 セミナー後、20時より懇親会が行われ、セミナーの内容やそれぞれの会社についてなど話があり、交流が深まった。(谿口 阿佐美|賛助会員会)
石塚 武志(いしづか・たけし)
東京都建築士事務所協会南部支部副支部長、青年部会副部会長、株式会社なまあず本舗
谿口 阿佐美(たにぐち・あさみ)
東東京都建築士事務所協会会誌・HP専門委員、賛助会員会情報委員、JFE鋼板株式会社 流通営業部第一室
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