新区庁舎完成で、各種相談会がさらに充実
支部だより 豊島支部
杉山 隆彦(東京都建築士事務所協会 豊島支部)
 豊島支部では、これまで「建築相談会」、「住まいの無料相談フェア」、「事業と暮らしの無料相談会」という、3種の相談会を実施してきました。
建築全般の幅広い相談を受ける「建築相談会」は、豊島支部が独自に実施するもので、隔週土曜日の月2回、1回につき4組までの予約制で年間で20回ほど開催しています。予約状況は、災害などの発生により変動が大きく、震災があると予約がすぐ満杯になるが、時間を経ると減少する傾向にあります。会場は豊島区の施設を利用していました。
「住まいの無料相談フェア」は年1回、これまでJR東日本メトロポリタン会社の協力により池袋駅メトロポリタン自由通路で、区の建築指導課、警察署、消防署等と協力会員が一体になって開催してきました。自由通路を利用される方を対象としたイベントですので、事前の予約なしに誰でも立ち寄れる会として、毎年40人ほどの相談を受け、30年以上続いています。
「事業と暮らしの無料相談会」は、年2回、弁護士事務所を事務局として、10の士業(弁護士、司法書士、税理士、社労士、中小企業診断士、行政書士、不動産鑑定士、土地家屋調査士、建築士、弁理士)と公証役場の団体の運営によって開催されます。この相談会は、町会回覧板、新聞チラシ、区広報などによって予約を受け付け、相談者に当日資料を持参してもらい、3人の専門家が回答者となるものです。毎回60人以上の方が相談に来られています。相談者は会場で相談した専門家にその後も継続して相談することができます。これまで会場は、区内の集会施設を利用していました。
このような相談会の場所の確保には今までいろいろと苦労がありましたが、平成27年5月、南池袋の再開発の事業の一環として建設された地上49階、地下3階の再開発ビル「としまエコミューゼタウン」に豊島区役所が移ったことを機に、1、2階の「区民交流ゾーン」にイベントや相談会に利用できるスペースができました。
豊島区役所が入っているビルの低層部分は、エコヴォイド、エコベール、エコミューゼを本格的に採り入れた環境対策を先導する樹木のような建築です(高層部は集合住宅)。外観および一部共用部のデザイン監修が隈研吾建築都市設計事務所。設計・監理は日本設計(構造設計協力:大成建設)が担当しました。
今後は、年間行事の「住まいの無料相談フェア」と「事業と暮らしの無料相談会」には、1階「区民交流ゾーン」のセンタースクエアを使用し、支部独自に開催してきた「建築相談会」は4階の区民相談室で、常設の相談室として継続して隔週土曜日に開催していきます。
これとは別に、新たに「専門家合同相談会」を設立して、10士業による合同相談会を、毎週の月曜、金曜日に開催することになりました。まったく新しい相談会を目指して、現在、会での各団体の役割と運営を決めたところです。この合同相談会で豊島支部は、月1回の相談会を担当する予定です。
今後も各種の相談会で相談者に親身に対応していくことで建築士を理解していただき、豊島区における建築士事務所の団体として期待される豊島支部をめざして行動してまいります。(豊島支部:杉山 隆彦)
低層部に豊島区役所が入る「としまエコミューゼタウン」。
事業と暮らしの無料相談会。10士業+公証人の控え室。さまざまな「士」が勢揃い。
相談会の前に担当者の振り分け。
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