東京都市大学世田谷キャンパス7号館見学会 研修委員会
研修委員会|令和7(2025)年3月14日(金)@東京都市大学
鈴木 文雄(東京都建築士事務所協会理事・会誌専門委員会委員長・墨田支部、鈴木設計一級建築士事務所)
3階から4階への段状コミュニティスペース。(撮影:筆者)
オープン空間にある多様な学びの場。
天井を張らずに空間を広く見せる。
大講義室の可動席。
堀場教授と見学会参加者。
 まだまだ寒さを感じるが好天に恵まれた中、「東京都市大学世田谷キャンパス7号館」の見学会が開催された。当日は同キャンパス内にて受験が行われていたため、集合場所の変更などの混乱が生じたが、7号館3階の73C講義室にて無事に時間通りの開会となった。当該建物の設計者3社のうちのシーラカンスK&H株式会社一級建築士事務所の代表で、同校の教授でもある堀場弘様による設計説明講演が行われた。
堀場教授講演
【地域一体の良好な環境づくりとオープンな外観】
 7号館は、東京都市大学等々力キャンパスの移転を含むキャンパス再整備の一環として、キャンパスの主要な動線が交わる場所に、学生たちの活動の中心となる施設として計画された。⾵地地区でもあるため、地域と一体となった良好な環境づくりというのがキャンパス全体のコンセプトであり、なるべくオープンな空間づくりを目指した。キャンパスを南北に貫通する24時間開放の通路に⾯したガラス張りの外観で、夜間には内部が⾒える設計を施した。日射負荷の大きい西向き面には、ガラスの外に遮光壁を斜めに配置し、ガラス面には自動制御で降りてくる外付けブラインドを設置し、透明感と熱負荷対応を両立させている。

【開放的な室内での多様な学びの場】
 学びというのは、さまざまなところでさまざまなことが行われるものであるため、同時にいろいろなことが⾏えるような空間を計画した。特に2階のグローバルフロアに関しては、全体はオープンな空間でありながらいくつかにゾーニングされており、学生たちが同時に多様な活動を⾏えるように設計した。⼤学にいる時間を⻑くしてもらい、学⽣同士で⼀緒に学んでほしいという意図もある。
 高さ制限が厳しく4階建てにせざるを得ないため、天井材を張らずに室内を広く活用できるようにした。そのため、設備関連はほぼ露出させている。
 建物の中央に2層吹き抜けの500名収容の大講義室を配置した。全体を500名収容の大教室としても使用できるが、2分割しそれぞれを200名収容の教室としても使用できる。ホールとしても使用できるように可動式の座席を設けた。
見学会
 講演後に大学側からの注意事項が告げられた後に、堀場様の先導で施設内を見学した。春休み期間中なので学生がほぼいなかったため、撮影に気を遣うことなく存分に見て回れた。約1時間程度の見学後に73C講義室に戻り、質疑応答を経て見学会を結んだ。その後は、運営側の参加者全員でおしゃれな学食に行き、美味しい昼食を楽しんだ。
鈴木 文雄(すずき・ふみお)
東京都建築士事務所協会理事・会誌専門委員会委員長・墨田支部、有限会社鈴木設計一級建築士事務所
1984年 東海大学建築学科入学/1987年 同校中退、東京デザイナー学院建築デザイン科入学/1989年 同校卒業/有限会社鈴木設計一級建築士事務所入社/現在、同代表取締役