記者会見「設立70周年を迎えて」での質疑応答
平成30(2018)年5月16日16:00〜17:00@明治記念館、ききょうの間
田口 吉則(東京都建築士事務所協会会誌・HP専門委員会委員長、江戸川支部副支部長、株式会社チーム建築設計)
写真:奥山 安雪(東京都建築士事務所協会北部支部、建築設計アトリエ80)
 記念式典に先立って、新聞社4社(日刊建設工業新聞社、日刊建設通信新聞社、建通新聞社、日刊建設産業新聞社)の6人の記者を迎えて記者会見を行った。当会からは児玉耕二会長と山下登、加藤昇、寺田宏、池永雅人、宮崎州各副会長と前川秀則専務理事が出席した。
 最初に児玉会長より、かつて毎年定時総会が行われた明治記念館で、5月31日に定時総会と設立70周年の記念式典と祝賀会が開催されることの説明があった。それに合わせて発行する記念誌は、当会の歴史等に加えて各支部の紹介や青年部会の座談会、一般の方々にアピールする「建築士事務所の仕事紹介」というページもあること、また毎年恒例となっている「東京建築賞」や、「建築ふれあいフェア」も設立70周年にふさわしい内容にしていくと述べた。
 また当会として現状の課題に対応すべく3つのワーキンググループ(建築士事務所マネジメント支援、建築士の地位向上、男女共同参画)を進めているとの説明があった。これらは1年を目安に整理をして次のステップに進めていきたいとのことだった。最後にこれまでどちらからといえば会員向けであった広報活動を、より社会に対して充実させていきたいとの方針を語った。
 その後、各記者からの質問があり、担当の副会長らが回答した。

【主な質疑・応答】
Q: 男女共同参画は当面どういった形でまとめるのか?
A:対象者は女性に限らず若い男性もいる。そのようなことも踏まえてまず当会としてどういった活動ができるのか議論しているのが現状だ。女性の職場復帰支援を「リ・アーキネット」という名称のウェブサイトで立ち上げてサポートしている。
Q: 建築士事務所マネジメント支援検討ワーキングとは?
A;事務所を新たに立ち上げる時、運用上問題が起きた時、廃業する時などに支援する。
Q:高齢化が進んで事務所を閉める件が多いとのことだが会員数の増減は?
A:現在1,600事務所ほどだ。一時期(2005年は1,152社)から比べれば毎年増加している。
Q:会員が増加しているとのことだが、どのような取り組みをしているのか?
A:支部単位で身近な建築士に入会を勧めているのも一因だと思われる。
・入会金を若い方は免除したり、今まで一律だった会費を事務所規模(所属建築士数)によって会費を安くしたのが原因かと思われる。
・会員事務所の若い所員(将来経営者になるかと思われる)が青年部会にセミナーなど参加して活動し価値観を高めていることも間接的に会員増強につながると思われる。
Q:先ほど説明のあったワーキンググループでの士会やJIAとの連携は? 業界として沿道建築物の耐震化以外で今後、収入となる事業は考えているのか?
A:建築設計三会で毎月会合し、共通となる問題、課題に関して話し合い活動している。
・耐震化の業務は当面まだまだある。さらに推し進めたい。
・安全、安心という面でも避難場所となる東京都教育庁所管の施設の定期報告の一括業務委託を都に要望している。
Q:休眠資格者(人材)の復職の実績はどのくらいあるのか?
A:現在休眠人材でCADなどの受講されている方は38名ほど、求人をしている会社は50社ほどだ。受講修了者がまだいないのでマッチングには至っていない。
田口 吉則(たぐち・よしのり)
東京都建築士事務所協会会誌・HP専門委員長、江戸川支部副支部長
1953年東京生まれ/(株)チーム建築設計代表取締役
奥山 安雪(おくやま・やすゆき)
東京都建築士事務所協会会誌・HP専門委員、北部支部、建築設計アトリエ80
1953年生まれ/野地建築設計事務所を経て1980年に独立/趣味は「書道」と「躰道」という武道
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