休眠人材の掘り起こし、育成・定着事業について
協会主催の人材力支援事業にご応募ください
東京都建築士事務所協会事務局
10月に開催された説明会の様子。11月14日に追加開催される。
「団体課題別人材力支援事業」を公益財団法人東京しごと財団から受託
 (一社)東京都建築士事務所協会は、結婚や出産をきっかけに建築設計・工事監理業界から離れた女性建築士や、企業を定年退職した建築士(以下、休眠人材等)など、資格を持ちながら現在設計業務に携わっていない方々の再活躍の場を提供する「団体課題別人材力支援事業」を公益財団法人東京しごと財団から受託しました。
 この取り組みを通して、人材確保に悩む中小建築士事務所の採用を支援するとともに、所員の育成や定着をサポートしていきます。
 この事業の大きな柱のひとつである人材確保では、平成29(2017)年9月1日から平成31(2019)年3月31日の間に、新たに活躍の場を求める都内に居住する建築士の資格を持つ休眠人材等50名に対して、CAD等の操作や建築法規に関する知識のブラッシュ・アップを行います。そして、東京都内の建築士事務所50事務所を選定し、この建築士事務所と休眠人材等とをマッチングし、就職につなげていきます。
 この事業の最大の特徴は、東京都から約1億円の出捐を受けることから、休眠人材等の方々及び建築士事務所には一切の費用負担が生じない点です。
休眠人材にCAD・BIM研修と建築法規eラーニング
 具体的な事業の内容としては、建築士の資格を持ちながら現在建築設計業界から離れている休眠人材等の方々にピーシーアシスト株式会社が運営するOAスクールに入っていただき、2次元CADや3次元CADさらにはBIMの各クラスで、それぞれの技量に応じて操作方法を学ぶクラス別研修を受けていただくとともに、休眠中に改正された建築士法や建築物省エネ法など、法規知識をアップデートするためにeラーニングで学んでいただきます。今回提供するeラーニングは、平成31(2019)年3月31日の事業終了まで何回でも繰り返し視聴が可能です。
建築士求人サイトの開設と合同面談会の開催
 ブラッシュ・アップが終了した休眠人材等の方々が少しでも希望に沿った就職ができるように、建築士に特化した独自の求人サイトを開設し、求人建築士事務所と休眠人材等とのマッチングを促進していきます。その際、忘れてはいけないのは、就職には建築士事務所と求職者の相性が非常に重要なことです。
 そこで、今回、フェイス・トゥ・フェイスの面談の機会を設けました。求人サイトに登録した求職者と建築士事務所との出会いの場として、各四半期に合同面接会を実施しきめ細かなマッチングを目指していきます。
建築士事務所への採用支援
 建築士事務所には、採用支援、所員の育成・定着支援さらには雇用環境整備のためのアドバイスを行っていきます。
 採用支援では、開設者や採用担当者に対して、各建築士事務所別の状況に応じた求人票の書き方をはじめ、求人サイトの活用法、面接等の具体的な手法を伝授します。
所員の育成・定着支援
 所員の育成・定着支援では、管理・監督者に対して、部下との円滑なコミュニケーションによる安定した職場環境の構築を目指した職場マネージメントセミナーを実施します。加えて、個々の事務所の状況に応じて所員の育成・定着に向けたアドバイスなどのコンサルティングも行っていきます。
 既に在職している所員の方々に対して、業務の効率化を目指してCADやBIMの研修を実施するとともに、事務系所員にもコンペなどでより効果的なプレゼンテーションを行うための資料作成に特化したwindows officeの研修を行っていきます。また、所員の方々ひとりひとりの自己管理力の向上を目指し、モチベーションアップのためのセミナーも実施します。
雇用環境整備
 雇用環境の整備では、就業規則のつくり方の基礎だけでなく、来年から導入されるインスペクション業務や在宅勤務など、多様な働き方に対応した就業規則の作成について指導するセミナーを開催します。また、近年メンタルの悩みを抱える所員が増加している状況を踏まえ、開設者や管理建築士の方々に、メンタルダメージによる休職・離職の防止に向けたメンタルヘルス対策に特化したセミナーも開設します。

 今回の事業は、建築士事務所業界コンソーシアムが主催する期間限定の事業です。本会に加入している皆様には、そのメリットを生かして、盛りだくさんのメニューが展開される今回のチャンスに、ぜひともご応募いただきたいと思います。
 なお、説明会を11月14日(火)に追加開催することとしました。
 詳しくは、建築士事務所業界コンソーシアム事務局のアデコ(株)03-5326-2116にお問い合わせをお願いします。
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