関東甲信越ブロックWeb青年交流会──青年世代が地域ブロックで交流するために
青年部会|令和3(2021)年3月3日@Webミーティング
倉部 広大(東京都建築士事務所協会青年部会幹事、株式会社三悦設計)
参加した青年部会のメンバー。
協会会議室のディスプレイを囲んで開催された青年交流会。(撮影:事務局)
 関東甲信越ブロック(東京会・茨城会・栃木会・群馬会・埼玉会・千葉会・神奈川会・新潟会・長野会・山梨会)の青年世代が約40名集まり、Zoomを使用したWebミーティングで、近況の報告や各地域の抱える問題点について意見交換が行われた。関東甲信越ブロックとしての開催は今回が初めての試みである。
 東京会青年部会の村田雅利部会長の開会の言葉に続き、来賓の児玉耕二日本建築士事務所協会連合会会長よりご挨拶をいただいた。Withコロナとなり働き方が大きく変わっていく中で、協会も変わっていかなければならない。年に一度の全国話創会ではなく、距離としても近い関東甲信越ブロックの青年世代が、定期的に状況や問題を共有化することで横のつながりの機会を設けると共に、将来を見据えて協会を変えていく力になってほしい、との言葉をいただいた。
交流会での議論
 交流会は4つに議題を分けて行われた。
①単位会紹介・青年世代で行っている活動の報告
 青年部会等の設置がある会では、コロナ前まではBIMコンペや講演会、若手入会促進により交流会等を開催していたが、各協会ともに令和2年度に関してはコロナの影響により大きな活動ができず、Webを使用した講習会等となっている。
 青年部会等の設置がない会では、元々青年世代が少なく、少ない青年世代が建築士会で集まっており、協会としては集まることがなかった。長野会等は面積が広く、集まるだけでも大変なため、そういった集いはない。
②地域で抱える問題提起
 リモートワークの状況や、青年部会発足の難しい理由等を話し合った。リモートワークは大きな変化はないが小さな変化が数多くある。移動時間がなくなり便利になった反面、人とのつながりが希薄になっている。同世代や先輩方と関わる機会があることは、協会に所属するメリットでもあるので、そこがない寂しさはある。
 また、青年部発足の難しい理由については、①で話し合った建築士会で集まっている場合もあるが、そもそも青年部会を発足しようという熱のあるキーパーソンとなるような人がいないといった話もあった。今後、集まりがあった際にキーパーソンをつくっていくようにしていかないとこの状況は変わらない。
③これからの事務所協会のあり方
 協会によっては1社につき1名の参加しか認められていない会もあり、交流が少ない。建築士会は個人の会であるのでそこに若手が流れていくのではないか。若手が集まる組織は必要なので、協会の活動でそういった機会を増やしていくようにし、横のつながりが密になるような会にしたい。
 他には県や市の相談役等、そういった仕事に関われる会にしたい、といった意見もあった。
④関東甲信越ブロック青年部会〈協議会〉設置に向けての意見交換
 設置する理由として、青年世代が次の世代に向けて集まる場所をつくる必要がある。距離もあり、他の地方と問題点をひとつにするのは難しいので、近場で集まることができる組織をつくることで、どういった人がいるのかを分かり合う場所をつくりたい。
 会員を増やしていかなければ組織は衰退していく。協議会をつくり、今後どうやって人を増やしていくかの話をするなど、小さいことからやっていくことで組織がつくられていく。協議会ができることで、いろいろなつながりも生まれる。
 2021年内を目標に、もう一度青年交流会を開催し、継続して交流しよう。と話があった。

 最後に東京会青年部会の金本成叔副部会長から閉会の言葉があり、青年交流会は閉会となった。
 初めての試みの中、Webのため約40名の参加者が全員話しができたわけではないが、普段聞かない情報が多く、参加することでさまざまな考えを聞けるよい機会であった。本来であれば終了後の食事会などでさらに懇親を深めたいところであるが、時勢が落ち着いたころを待ちたいと思う。
倉部 広大(くらべ・こうだい)
東京都建築士事務所協会青年部会幹事、新宿支部、株式会社三悦設計
1987年東京都生まれ/2008年 日本工学院専門学校卒業/2008年 (株)ビームス・デザイン・コンサルタント入社/現在、(株)三悦設計